松阪で『交通事故』に強い弁護士をお探しの方はお気軽にご相談ください!

交通事故被害相談@松阪

交通事故の損害額計算におけるライプニッツ係数

  • 文責:所長 弁護士 寺井渉
  • 最終更新日:2024年9月9日

1 ライプニッツ係数とはなにか

ライプニッツ係数とは、交通事故の損害賠償を受ける際、長期的に発生する逸失利益の支払いなどを前倒しで受けるために得られた利益(中間利息)を控除する際に用いる指数です。

以下にて、具体的な計算例についてご紹介します。

2 後遺障害逸失利益の計算例

例えば、交通事故による怪我が後遺障害等級14級9号に該当し、将来5年間にわたって労働能力が5パーセント減少した場合の後遺障害逸失利益を考えてみます。

この場合、後遺障害逸失利益の計算は、

基礎収入(事故前の年収)

×0.05(労働能力減少分)

×5(年)

となりそうです。

しかし、本来であれば、将来5年間にわたって得るべき金銭を、前倒しで受けることとなりますので、その分、受け取る側には利益(中間利息)が発生していることになります。

損害賠償の世界では、交通事故に遭ったがために、被害者が余分な利益を得るのは公平ではないとして、この中間利息分が差し引かれることとなっています。

この差し引かれるべき5年分の中間利息を計算するときに用いられるのがライプニッツ係数です。

労働能力喪失期間に対応したライプニッツ係数は、例えば、

1年 →0.971

3年 →2.829

5年 →4.580

10年→8.530

15年→11.938

20年→14.877

とされています(令和2年4月1日以降に発生した交通事故の場合)。

上の例で、後遺障害等級14級9号に該当し、将来5年間にわたって労働能力が5パーセント減少した場合の逸失利益は、このライプニッツ係数を用いると、

基礎収入(事故前の年収)

×0.05(労働能力減少分)

×4.580(労働能力喪失期間5年に対応するライプニッツ係数)

という計算式になります。

3 死亡による逸失利益の場合

ライプニッツ係数は、交通事故で死亡した場合の逸失利益を計算する際にも用いられます。

この場合の計算式は、

基礎収入(事故前の年収)

×(1-生活費控除率)

×就労可能年数に対応するライプニッツ係数

となります。

後遺障害逸失利益の算定方法とは異なりますが、これは、交通事故被害者が死亡することによって、生活費の支出を免れた利益分を調整する必要があるために生活費控除が行われるためです。

死亡事故で弁護士をお探しの方はこちらもご覧ください。

4 交通事故の損害賠償請求は弁護士に相談

交通事故による損害賠償額の計算は複雑です。

ライプニッツ係数についてもよく分からないという方がほとんどかと思います。

専門的な知識がなければ、どの程度の金額が妥当なのか判断するのも難しいかと思いますので、交通事故に遭われ、お悩みの方は、当法人までご相談ください。

弁護士紹介へ

スタッフ紹介へ